最近は随分冷え込んできまして、明日は12月並みの寒さだそうで
後藤屋の店内はすでに暖房を解禁でございます
今日はチョークの話です
店主ゴトウのエンフィールドも、この時期になるとチョークを使わないと始動が一発ではいかなくなってきました
写真のキャブレターは、当店では一番扱う事の多いロイヤルエンフィールドの350cc用純正キャブレターです。
黒いノブがチョークで、上に引き上げるとチョークONとなります
頑なにチョークを使わずに何回もキックをしている方もいらっしゃいますが、なんか整備が出来ていないみたいで悲しいので、ぜひとも冬はチョークを使ってカッコ良く始動しましょうね
写真は先ほどのチョークを外した底の部分。ゴム製です
二重丸のように跡になっているのは、ボディの燃料通路と当たっている所
このタイプのチョークは、チョーク用の燃料通路がキャブレターに設けてあり、引き上げると写真のゴムが離れ燃料を吸い上げる仕組みです
そのため、基本的にはチョークは吸うか吸わないかのONかOFF。空気を吸う通路もチョーク用で開くのですが、それでは足りないのでアクセルを少し開いてエンジンを掛けましょう
同じキャブレターでも下の写真のようにレバーのタイプがありますが、構造は同じです
ゴムで栓をしている状態ですので、ヘタってきます。
チョークをグッと押し付けて、アイドリングが変化するようなら交換時期です。燃料を吸い上げてしまっているので、プラグがカブる前に交換してしまいましょう
写真のキャブレターのチョークはシャッター式で、キャブレターのエアクリーナーが付く側にレバーと連動したシャッターを閉めるタイプのチョークです
エンジンは燃料と空気を混ぜて使用します。エンジンの特性として、少し燃料が多いほうがエンジンの掛かりは良いので、燃料を増やすチョークもあれば、吸う空気を減らすチョークもあり、結果として燃料が濃いめになれば良いという事になります
このチョークの良い所は、エンジンの性格に合わせてチョークを全閉にしたり半開にしたりと調整が効く所です
アマルキャブレターに装着されるエアシャッターも、構造的には同じような物です。写真のキャブレターは直接レバーと連動していますが、アマルのはワイヤーで操作します
チョークといえば、引いてエンジンを掛けて勝手に回転が上がって暖機できると思っている方が多く、最初に僕がエンジンの掛け方などを説明すると意味不明なんですけどみたいな顔を良くされます
勝手に回転が上がるタイプのチョークは、チョークと連動してアクセルも開く構造になっています。そのため回転が上がりエンストしません
上記のタイプのキャブレターたちは、基本的にアクセルを開いていないとすぐにエンストしてしまうはずです
それは構造的に問題ないので、エンジンが掛かったら少し様子を見ながらチョークを戻してあげて下さい
どの程度の時間チョークが必要なのかは、あなたのバイク次第です
上手く使いこなせば、どんなに寒い冬でもエンジンは簡単に目覚めます
寒い時期でバイクに乗る機会も減ってきますが、ビンテージバイクならではの面倒な作業も楽しんで乗ってみてはいかがですか?