ロイヤルエンフィールドのガソリンタンク補修
ガソリン漏れとステーの欠損を、元の塗装を生かしつつ直します
まずは内部のガソリンを抜いて、洗剤で洗いまくります
洗剤で洗うのは、溶接修理の際にガソリンに残っていてほしくないのはもちろんですが
最終工程のコーティング作業の際に、油分があるとはじいてしまうためです
やっと終わり
水道のホースだけじゃたぶん無理。高圧洗浄機でどんどん洗います
純正のコーティングの乗りが悪くなっている所も、高圧で飛ばすことによって落とせます
ステーが片っぽ無くなってる。溶接が外れてしまっています
本来溶接修理が入る場合は、塗装も焼けてダメになってしまいますが、目立たない部分なので気を付けてやれば大丈夫
まずは修理箇所の塗装を剥離します
元の塗装に一瞬でもこのカスが付けば、その部分の塗装が痛みますので非常に気を使う作業です
ベースがメッキのタンクなので、メッキの端材を切り出してステーを製作します
エンフィールドのタンクはステーに直接取付ボルトが来ますので、その部分の塗装が剥がれてきます
その際にココだけメッキじゃなかったら変でしょう。直したことがバレないのが究極です
んで位置決めをして溶接
メッキタンクは自分が映り込むのが嫌ですね
ステーの欠損はメーカーの溶接不良です
漏れてきたのは、タンク本体の溶接部分からの漏れです。内部のコーティングの劣化によって漏れてきます
液体が入る物の溶接は、ただくっつけるだけの溶接に比べさらに高度な技術が必要です
先日のブログのフェンダー穴埋めの記事にも書きましたが、巣穴が残るとその部分から染み出してきます
ただステーをくっつけるだけの溶接もできないのに、その部分の溶接が出来るはずありませんので、最終的にコーティングで埋めて出荷しているというわけです
高圧洗浄で漏れてなかった部分の内部コーティングも剥がれています
そのままだと別の所から漏れてくる可能性がありますので、ワコーズのタンクライナーで最終コーティングします
全周溶接修理であれば必要ない作業ですが、ペイントやり直しは確実です
いつもピカピカに大事にされているオーナーさんですが
さすがにペイントは少し白っぽくボケてきています。表面の細かい磨き傷が原因です
いつもボランティアでツーリングのルート作りや先導をやって頂いていますので、いっちょお礼代わりに磨いてみます
全体に筋傷っぽく見える部分は、塗装自体のクラックによるものです
今時の塗料ではこういう風になりづらいみたいですが、昔ながらの作りのエンフィールドは経年劣化でこうなります
これはシブいので、残します。わびさびです。というか消せません
ポリッシャーを使って、何種類かのコンパウンドとスポンジを使って磨いていきます
すると
黒さが増しましたね!
比較
完成までもう少々です
ありがとうございました!