前回はエンジンを降ろすところまで進んだBSA A10
早く中が見たくて、パカパカと作業します。
パカーンと・・・
いやいや、クランクでっけぇな!
カワサキW1とはやっぱりだいぶ違うんですね。こちらのほうがブブゥ~ンと回るエンジンでしょうか、W1のほうが軽快に吹け上がりそうな形状だし、実際そうですしね。
クランク支持の部分は、圧倒的にBSAのほうが貧弱そうですね。気を付けて測定しないとヤバそうです。
こわれた原因は、コンロッド大端部の緩みっぽいです。右側に二本あるコンロッドの、右側が焼けて黒くなってしまっています。
その右側に転がっているのがメタル(ベアリング的な働きをする物)ですが、こいつが削れまくってしまっています。コンロッドも当然ダメ、ガタガタで暴れてしまっていたので、クランクもダメ。
クランクは何とか内燃機屋さんに直してもらいたいっす。
分解中にどうも怪しいな~
何だろうな~
怖いな怖いな~
と思いながら分解していましたが、どうもセミプロ的なのが一度組み上げたエンジンのようですね。
譲り受けた時に、以前は日本国内のクラシックレースに出ていたバイクですよという事を聞いていたのですが、すっかり忘れていました。
左右で違うナットが付いています。
ここは通常、専用ナットを使って厳密にトルク管理されています。一番大事な所適当にやっちゃったのね・・・
外れかかったコンロッドが当たって削れたようです。
ここは溶接で盛って直るかな。右下にチョッロとみえる飛び出たヘリサートが笑えます。
ヘリサートはネジ山が潰れてしまった時や、アルミベースのネジ山に強度を出したい時などに使用します。
写真の状態は機能的には問題無いと思いますが、こういったちょろっとはみ出ているのは非常にダサいとされているので全部直します。全部というのは、何か所もあるという事です。
ここは直しておけよ!と先人が伝えてくれているんだとポジティブに受け止めています。
このでっかいマイナスネジの奥にパイプが入っていて、遠心分離機みたいにオイルのヘドロを溜め込む仕組みです。
これがそのパイプ、これはやたらと綺麗な部類なんじゃないでしょうか。
俺のオイル管理の賜物だと言いたい所ですが、たぶんそうではなく組み上げてそう距離が伸びていない証拠でしょうか。
どこもやたらとネジが緩いので、分解はそう苦労せずに済みました。
あとは部品の調達です!