はるばる九州からご依頼を頂いていますロイヤルエンフィールド君
昨日はエンジン関係をメンテナンスしました。ロイヤルエンフィールド 総点検整備 エンジン編
本日は足回りを見ていきつつ、ハンドルのカスタムと電装関係の点検を同時進行で進めます。
まずはフロントブレーキのオーバーホールを
ブレーキレバーを離したあとも、戻りが悪い状態でした。これはグリス切れもしくはグリスが固まっちゃっているパターンです。
綺麗に掃除&ブレーキシューの面取りをして
こざっぱりしましたね!
ブレーキシュースプリングは、前回いつ交換されたか判らない場合は交換しておきます。
理由は、たまに折れるからです。折れますと、ブレーキシューとドラムの間に挟まって。キィィィ~と鳴きます。
鳴くだけなら良いけども、ゴリゴリに傷だらけになってくれますので、全部交換しなくてはいけなくなってしまう可能性が・・
転ばぬ先の杖という事で、交換しておきましょう。
ホイールを外したら、ステアリングステムを点検調整をして、フロントフォークの位置合わせをしておきます。
最後にホイールを嵌めて微調整しますが、フォークの動作が結構変わります。
ハンドル廻りのカスタムを進めます。
アマルタイプのスロットルに、メッキレバーの組み合わせ。
あまりの高額さに断念した、「どのスロットルホルダーでも使える日本製アクセルワイヤー」の代わりに、
「アマルスロットルなら使える日本製アクセルワイヤー」に交換済みです。
こちらはクラッチレバーとビンテージスイッチ。 メインキーの位置にぼんやりライトスイッチが見えますね。
この作業をしつつ、ナセルヘッド内の配線類を点検しておきます。
ブレーキ&クラッチのレバーにはもう一段階バージョンアップを ステンレス製の-ねじセットです
これは見た目が各段にクラシカルになるという所に目が行きがちですが、機能的にもメリットが
メッキレバーに元々装着されているネジは、メッキ処理が甘く錆がちです。ステンレスにすれば錆知らずでずっと綺麗です。
さらにレバーの支点部分のナットが、セルフロックナットとなっていますので、一旦レバーのガタを調整すれば、長い事そのままブラブラせずにいてくれる。結果レバー本体の寿命が伸びます。
レバーがグラグラしていると、実は想像以上に握りが重くなっていますよ。
バッテリーはMF化済。
バッテリーは開放式であれば、液の量を定期的にチェックしてください。
テスターで電圧が測れない場合の目安として、ライトスイッチをONにしてウインカーを点滅。
バチコンバチコン点滅すれば、バッテリーは元気でしょう。
逆によわよわしく、走り回ってもバチコンしないようであれば、交換です。
ヒューズもブレード化
ノーマルのガラス管ヒューズは、それ自体が勝手に壊れたり、接触不良になったり・・・
さらにそのへんで売ってないし。
旧車の場合や、オーナーさんの希望でどうしても管ヒューズ!という場合以外はブレードタイプが安心です。
ガラス管ヒューズに拘る気持ちは非常に判ります。
僕も自分のC100やラビット、BSAとかの古いオートバイは管ヒューズです。
管なら管で少しでもトラブルを減らすやり方がありますので、ご依頼の際は遠慮なく言ってくださいませ。
リヤを分解していきます。
ホイールを外したら、スイングアームも点検しておきましょう。
上下に軽く動いて、ガタが無いのが正常です。 ベアリングではなくブッシュ支持ですので気を使って点検します。
こちらもフロント同様動きが渋いです。
リヤはブレーキカムのシャフト部分にグリス溜まりが無いため、余計にグリス切れを起こしやすいですね。
ただでさえ馬力の無いバイクですから、ちょっとした回転抵抗で遅くなります。
さらに前後のブレーキが効いた状態なんて場合、そこを直すだけでパワーアップしたように体感するかもしれません。
うしろはブレーキカムに溝を掘っておきました。少しは良くなるかな?
前はグラインダーでスパイラル状に削っていましたが、今はこうやっています。
今後はさらに別な方法にするかもしれません。
以前、英車のように溝加工+グリスニップルが付くようにしてみた事もありましたが、ギューギューグリスを入れ過ぎて、ブレーキが効かなくされても困るのでやめました。
ドラム側も要チェックです。変な溝や焼けがあったら、何か問題がある可能性有りです。
これに、エアクリーナーの点検とイグニッションコイル関係の点検をすれば、一通り終了でしょうか。
エンジン圧縮が無い!というオーナーさん情報があるため、腰上脱着作業に入ります。
圧縮が無い!と言って今はありますので、怪しいのはヘッド関係ですかね!