走行距離の少ないアイアンのエンフィールド
他店購入車だけども、一通り見てもらえますか?という事で・・・ ありがとうございます!
見ますよ~
おそらく新古車も、そろそろ出尽くしたか? もともと新車を扱っていた身として、後藤屋をオープンしてからもなんとなく勤めていた頃と同じ感覚で、今回のように当店購入以外の車両もサービス価格にて全体的に直してあげてきました。
そろそろ普通の価格帯にしますので、俺新古車買ったばっかなんだけど!という方はお早めにご相談下さい。
まずはオイルとエレメントを交換
ここからも抜いてオイルポンプとウォームナットを確認してやると良いですよ。
シリンダーヘッドの増し締めをして、各スタッドボルトを締めておきます。緩んだままにしとくと、ネジ山いかれます
謎の方式でPAVがキャンセルされていますが、今回は二次エアの吸い込みが無い事だけを確認してスルーです。
わざわざヘッドに穴開けるかな~ ビックリするわ
ギヤはここまで分解して増し締め
外のグリスニップルから入れまくっているグリスは全て取り除いて、綺麗に掃除をします。
ギヤとキックのスプリングにもグリス塗っておいてやると良いです
一度緩んでぶっ壊れて、直してもらったそうな、ジェネレーター。
調整されておらず、中のローターとゴリゴリ接触しており、また壊れる所でした。
お次ブレーキ
こういうのね、みるとゾッとしますよ。人によるでしょうけど
エンフィールドは古い英車と同じ方式。ブレーキロッドは割りピンで押さえているだけ。先ほどの写真では、裏側にチラッと見えています。
割りピンとは、二股のピンを差し込んでからグイッと折り曲げるもの。上の写真のは簡易的なベータピンですが、何かのはずみで外れる事があります。
ブレーキロッドがすっぽ抜けたら・・・ お分かりでしょ?
まぁ大抵抜けませんよ。だけど危険な可能性をわざわざ上げる必要はないので、抜けちゃこまる所にはきちんと割りピンを使いましょう!
これフロントブレーキ
グリス無し
これリヤブレーキ
グリス無し
このへんは分解しないと見えない部分なので、新車ではグリス塗ってありません。当然写真の奥の軸部分にもグリスはありません。
グリスないままだと、金属と金属が直接ぐりぐり接触しますので、摩耗が早いです。あとブレーキが固着します。
ブレーキ固着すると、ほんのり効きっぱなしになって、ただでさえパワーの無いエンフィールドの加速が悪くなり、無理をして走らせてぶっ壊れます。
そしてその、無理をしようとするエンジンを動かしているのが、セッティングの出ていないキャブレター。
ジェットが小さすぎて普通にエンジン焼き付きます。
そしてそのキャブレターを動かしているワイヤー、無給油でバリのあるスロットル内でゴリゴリ動いていますから、ワイヤー切れます。
その他にもヤバーい所が沢山あります。
これが壊れる壊れると言われる旧型エンフィールドの実情ですね
逆に、ポイントを押さえた整備をすれば思ったよりは壊れないバイク。
ポイントといっても、途方も無い点検個所があります。ただ、大抵の部分は作りが荒いから、という部分が多いので、一度きちんとしてやれば問題ない部分が多いです
もちろん、エストレヤに比べたら壊れます。そりゃ設計年式が違うんだもの、そこは勘弁してやってください。むしろ現代の交通事情で高速道路を流してツーリングに行けるのが、驚きな事だと思います。
という事で整備完了!
バンバン乗り回してやってくださいまし、ありがとうございました!