ロイヤルエンフィールドの全体を点検整備してほしいとのご依頼です
これは当時物のオリジナルタンクかな?
僕の好きな60年代のナロータンク
リブが立っててパネルが付いてエンブレムが付く。という60年代らしい豪華な仕様
リプロもあるので気になる方はお問い合わせ下さい
で、全体を整備してほしいというご依頼です
購入したロイヤルエンフィールドのアイアンモデルが、さてこのバイクはこんな物で正常なのか?
はたまたどこか何か変なのか?とりあえず一回見てというご依頼をよく頂きます
今回は当店で販売する中古車と同等程度の作業内容をとのご依頼です。まずは手を付ける前に乗ってみて、どんなもんか当たりをつけてから作業を開始します
まずエンジンオイルがあんまり入っていませんでした
全量2.2Lに対して0.5L程度。このまま乗ってたらエンジンが壊れる所でしたね!
少ない原因は、入れ忘れか減ったかのどちらか
入れ忘れなら原因が簡単ですが、減る場合はどうして減るのか?
また、直さなければいけないのか、とりあえず継ぎ足しでも乗って行けるのかと、色々な症状と対処法があります
前後の足回りを整備中
これはスイングアームの左側ですが、オイルがしたたっています
どこかから漏れています。おそらくあそこだろうと次の作業へ
だいたいクラッチ奥のオイルシールがダメになって、ドライブチェーンを介してスイングアームや後輪あたりをベトベトにします
クラッチ奥のオイルシール交換は、プライマリーサイドをほとんど分解する必要があります
そしてどうやら、他にも原因があるようです
ミッションの整備
ここは消耗品のスプリングが3個入っていますので、予防修理として交換しておきます
さらにシフト関連の調整等を済ませていくのですが、どうもそんなに前じゃなく整備がされた形跡があります
そしてこのミッション用ではないオイルが使用されていて、それが原因で先ほどの箇所から漏れていたようです
分解しないと全量排出は出来ないですが、なるべく頑張って抜いて正規の物を入れておきます
シリンダーヘッドの整備
ロッカーベアリングを分解して点検します
この時にオイルポンプの動作状況も確認しておきますよ
正常に動いていなかったデコンプを修理します
デコンプ本体もダメダメでしたが、シリンダーヘッドのポートもさらにダメダメでした
ネトネトした黒いのがポートにギッチリ詰まっています
燃焼室に入らないよう気を付けながら、ネトネトをほじくりだしていきます
ある程度ほじくりだしたら、溶剤を使って溶かしつつ排出させていきます
ネトネトがこれだけあるという事はオイルを燃やしちゃっている可能性がありますね
減っていく量や白煙の量で直すか直さないかの判断が必要になります、点火プラグに影響が出てくるようなら修理が必要です
とりあえずはこのまま乗って、どれほど減るのか等を調べつつ様子見ですね
調子は良いし異音も無いので、たまのオイル継ぎ足しで調子を維持してくれたら良いのですが
エンジンの調子を決めるキモの一つ点火系の整備です
遠心ガバナは分解して修正と給油をします
これらの部品一つの組付けが、ほんの少しミスるだけで一気にエンジンがヘボいエンフィールドになります
キャブレターはオーバーホールをして組付けます。今回はセッティングも必要でした
各所がインド仕様のままだったので、これもやっておいて良かった所でした
書き出していくとキリがないのですが、その他ご予算内で細々とした所まで手を入れる事ができ、故障のリスクはかなり下げる事ができたかと思われます
かなり乗りやすくなったはず!ありがとうございました~