昨日今日と臨時休業だったのですが、雨で用事が無くなりシレっとボチボチと、やってんだかやってないんだかみたいな感じで仕事をしておりました
久々にバイクで遊びにいく予定だったのにー
車検でフルメンテをご依頼のアイアンモデルです
ロイヤルエンフィールドのアイアンモデルに関しては、通常の車検点検の他に作業内容からするとリーズナブルなフルメンテナンスのパック料金的な物を用意しています
バイクの状態や乗り方など、あと予算もそれぞれかと思いますので、お預かりの時にどうするか決めるような感じとなります
まず足回りの作業から。リアブレーキをオーバーホールします
ギュッ!とした感触が結構出ていたのですが、シューの残量は十分でした
角が立っていたので面取りの加工をしてOkです
ハブダンパーはガタが出ていたので交換です
各ベアリングは交換済み?のようで状態良しです
リアサスとスイングアームのチェックを済ませて、ブレーキとホイールを組みます
ドライブチェーンがもうじき交換時期ですが、次回車検まで持つかどうか?
まぁチェーン交換ならクイック作業で可能なので、使い切ったら交換しましょう
続いてフロントブレーキ
このバイクは車検で作業させて頂くのは初めてのバイクです
以前作業された方はマメな人?か四輪の人かな。いたる所に緩みチェックのペンキが塗られています
当店は目立つので基本的に塗りませんが、構造的に危険と判断した部分には塗っています
ブレーキパネルが緩んでパカパカしていました
ここは緩んでも外れる事はありませんが、ブレーキシューの当たりが変になってしまう可能性があります
整備や修理は推理です、そう考えると楽しくなります。なんで緩んでたんでしょう?今度は僕が整備するに当たり、いろいろなヒントがあります
1・締め忘れ 2・締めたけど緩んだ 3・締めると不具合が出るので弱く締めたから緩んだ 4・前回の整備では分解していない、だからペンキも無い
1 きちんと締めれば良いだけです、簡単
2 何かしらの原因で強い振動が出ていたり、パネルとナットのテーパーが合っていなかったりする可能性があります。これは組立て後も気を付けて見る必要があります
3 アクスルシャフトやベアリングまわり、メーターギヤなど、締めると不具合が出てくる箇所が色々とあります。原因がわかれば対処すれば良いだけなので簡単
4 1~3の原因がある場合もあれば、単純に距離を重ねて緩んだだけの事もあります
オーバーホール後、リンクロッドの調整をしています
結局特に原因のような物は見当たらず、普通に組みつけました
内部もきちんと整備されていたので、おそらく閉め忘れというより距離なりに緩んでしまったのだと思われます
大げさに書くとこんな感じの事が、バイクの全身にわたってあります
一人で仕事をするようになってから、基本的に全てを一人で完結させる必要がありますので、たまに他ショップさんの整備を見ると良い刺激になります
なるほど!と感心させられたり勉強になる亊も多々あります
見て学べと育ててもらった賜物かと思いますが、なんでも教えてもらわないと吸収できないタイプの人は、きっと苦労するだろうなぁと不憫に思います
フロントをジャッキで上げると本来はどちらかにハンドルが切れますが、このバイクは真ん中で固定されたようになってしまいます
これはステムという操舵部分についているベアリングの劣化が原因です
今は初期症状ですので良いのですが、段々と悪化して乗りづらくなっていきます
低速での安定性が落ちるので、次回車検あたりには交換でしょうか
次はエンジンその他を進めていきます、オーナーさん完成まで少々お待ちください!