ロイヤルエンフィールド アイアンモデルからオイルが漏れる!というのは良くある話なのですが、原因として一番多いのはブリーザー部からのオイル漏れです
どんなエンジンも内圧が発生してしまうので、外に逃がすようになっています
内圧を逃がす際に出てくる臭いガスは未燃焼ガスといってオイルやガソリンが混じった物です。人体や環境に悪影響があるため、1970年代頃からエンジン内圧を出すホースは最終的にエアクリーナーへ繋がるようになり、内圧を出す際に放出されるガスを再燃焼して消しちまおうという構造です
まだそういった概念の無い1950年代の構造となっているアイアンモデルでは、00年代初頭までエアクリーナーへ繋がる構造ではなく、ドライブチェーンに向けて大気開放されていました
このガスにはミスト状態になったエンジンオイルが含まれているので、ドライブチェーンらへんの潤滑も兼ねてやろうという構造です
エンジンのコンデションなど様々な要因がありますが、ガスに含まれるオイル量はまちまちです
そのためオイル量が多い場合にはこのようにホースの出口以降がオイルでベッタベタになる亊も珍しくありません
また、これも個体差で大きく変わりますが、久々にエンジンをかけるとこのホースがドボドボとオイルが出てくる事もあります
早いと1週間程度で、1~2ヶ月ほど置いたままだと大体出てきます
そこでこのようなパーツをオイルレベルゲージの部分に取付けます。内部は簡単な構造なのですが、ガスとオイルを分離してくれます
エンジンから出てるホースをつないで、オイルと分離されたガスのみをチェーンに向けて出すという仕組みです。分離されたオイルはオイルタンクへ戻りますので減りません
かなり細かい油分についてはガスとして出て行くでしょうが極わずかです。定期的にオイルを継ぎ足す必要がある場合などには、ほぼこれで改善します
元々オイルキャッチタンクが付いている、大気開放されていないアイアンモデルにも有効です
キャッチタンクの出来が悪いので、そちらはエアクリーナーにオイルが流れてしまって最悪です
ホースが増えて嫌ではありますが、元々付いているキャッチタンクと組み合わせれば完璧です
エンジンの性能に関していえばブリーザーといえば大気開放が最高と思われている場合が多いですが、本来はエアクリーナーへ循環したほうが内圧のコントロールができるのでスムーズなのだそうです
内圧を出すだけだった所にエンジンの吸気の力を使って吸い出す事が出来るので、たしかにそうでしょうねぇ。じゃあそうしよう!と思っても
スムーズになったねぇ、エアクリーナーも汚れないねぇ。という所まで持っていくには、様々な機器を間に入れる必要があり、スペース的にも美観的にも旧車にはハードルが高いです
まぁそんな事よりオイル垂れないバイクも駐車場も汚れないのが最高です
定番パーツですが、まだまだ知らない方も結構いますね。基本的に在庫していますが大量では無いのでたまに切らします